ノルディック班3年 菊波 喬

私は今年度一般・アルペン班からノルディック班に移動し、ジャンプとコンバインドに挑戦することとなった。3年生という大学生活の後半にも入った中で、新しいものに挑む経緯を述べようと思う。

そもそも私がこのスキー部に入った理由は、大学で運動ができる部活動かサークルに入りたいと思ったからだ。ただ、どのスポーツにするかは定まっていなかった。コロナの蔓延により、自分からアクションを起こさないと何部があるのかも分からない中で、幼少期からやっていた馴染みあるスキー部があると知り、入部を決めた。もしコロナが広がっていなければ、他の部活動の体験会に行き、スキー部に入っていない可能性は大いにあった。コロナの影響でスキー部に入ったと言っても過言ではないかもしれない。

一般・アルペン班に所属していた1年生のときのシーズンでは、中学以来のポールバーンを滑った。やはり感覚を忘れていたため思うように滑れなかったが、3日程すれば感覚を取り戻した。先輩たちと練習している中で、勝てると自信を持てる部分も見つかった。だが、コロナの影響もあり数多くの大会は中止となる中で、部の目標であるインカレも中止になった。インカレというものがどういうものかを実際に知ることはできず、インカレを経験している先輩方と真に気持ちを一緒にして目標に向かっていくことができないままシーズンを終えた。

昨年は対面での部活動が再開し、陸トレ期間は1年生のときと比較して練習量も多くなった。入部した当初の自分の体力より確実に伸びていると実感する場面も多くあった。だが、冬のシーズンでは思うような活動が出来ず、インカレも選手として参加することは出来なかった。初のインカレは応援側にまわり、滑っている姿を初めて直接見る部員もいた。部としては納得いかない結果になり、自分自身としても選手として立てなかったことに悔しさを感じた。2部昇格を目指し、成し得ることが出来ず卒業していった先輩たちを見て、来年こそはという思いが生まれ、インカレ後から部のことを考え始めた。

現在、男子の部員はアルペンに4人、クロカンに4人、ジャンプに1人の構成である。正直、インカレで効率的にポイントを得るには私よりジャンプをした方が良い人はいるかもしれない。だが、自分のことだけで考えるとアルペンで稼ぐポイントよりもジャンプで稼げるポイントの方が多い。インカレ昇格という目標を実現するために自分が出来る最善の道を選び、ノルディック班に転班した。

3年生に上がるとローラー練習も開始した。ローラーに乗ることはスキーをやっていたおかげもあってか、すぐに良い感覚を掴めた。だが、ストックのつき方と後ろ足を蹴らずに前に出すことは苦戦した。毎回毎回、試行錯誤を繰り返しフォームの確認をしている。3年生から始めるというハンデを背負った中であるため、限りある時間の中で着実に上達できるように一つ一つ考えながら練習に取り組んでいる。

6月には初めてサマージャンプへ行った。ジャンプのブーツや板などアルペンの道具とは全然違い、慣れないものだった。今までの経験が生き、斜面に対する恐怖心や体の置き方はすぐに形になった。今年始めた人たちの中ではアドバンテージがあると思う。だが、他大学の同学年の人に比べ、かなり遅れを取っているのは事実である。順々にできることを増やし、インカレという本番でしっかりと形にしたい。

今年の男子プレイヤーはアルペン、クロカンの人数が揃い、さらにジャンプもいる。人数に関しては2部昇格を目指し実現することは現実的である。一人一人がモチベーションを高く持ち、気持ちを一つにして本番を迎えたい。未だコロナ前のような状況にならない中で、一人も欠けないということがゼロではないが、自分が今できることをし、最高の結果をつかみ取って、今シーズンを終えたい。