自分と向き合って

一般・アルペン班 内田 孝太郎

学習院大学輔仁会スキー部の一員となってから半年以上の時間が過ぎ、気づけばシーズンインが間近である。今年のオフシーズンは過去の自分のオフシーズンより善かれ悪しかれ濃い時間であったと思っている。

これは練習の質、量に限らず大学の部活に入ってできた人間関係、自身の怪我が大いに影響した。また今回このスキー部の雪煙に掲載する文章を書くにあたって過去の自分、また今後の自分について整理してみた。その中から「今後の自分」の一部にあたる学習院大学スキー部部員として初めてのシーズンに向けた目標について述べたい。

私の目標は自分の状態を常に最高の状態にする努めを欠かさないことである。ここで私が述べる「自分の状態」にはいくつか意味がある。

まず身体面に関しての意味についてだ。自分は後期の部活中に中度の捻挫をしてしまい、後期の後半、オフトレにおいて苦しい思いをした。同様に高校生の時にアルペンスキーをしていて腰を痛めてしまい、高校三年生のシーズン時には痛み止めを服用したりコルセットを巻いたりしながら練習をしていた。このように自分の体はいくつか故障している部位を抱えている。

述べたように昨シーズン非常に苦しい思いをしながら練習をしたので絶対にこれを繰り返さんとすべく残りのオフシーズン期間のトレーニング、雪上練習前後のウォームアップ・ダウン、コンディショントレーニングを欠かさないこと、アルペンスキーを始めた頃からつけているスキーノートを欠かさずつけるなどして自分の体と向き合いながらこのシーズンを過ごしたい。

次は精神面に関してだ。アルペンスキーでは自分や自分より速い選手のビデオを何度も見返す。そして自分に何が足りていないかなど練習中以外の場面でも考えていることが多い。

このように精神面においても自分と向き合うことが一つ。また向き合う以外に精神を整えるのも重要なことの一つであり、例えば規則正しい生活を送ること、練習中の平常心、大会へのマインドセット、大学の講義のテスト勉強、自分を支えてくれる方への感謝を持ち続けることなどである。

これらのような自分の「芯」である精神を整えることも私の今シーズンの目標の一つだ。持っている芯がブレるとそこから身体や言動など色々な場面に影響が出てしまうであろうと考えているからだ。

この上に述べたような目標を絶えず達成し続けることによって二月のインカレで学習院大学スキー部の選手としていい結果を残したいと考えている。

初めてのシーズンへの心構えと目標

ノルディック班 倉持 奈々

今年の冬、私は人生で初めて競技スキーに挑戦する。スキー自体は、父に連れられて、小学3年生の頃から始めていたが、それは基礎スキーであった。ジュニア国際スキー技術検定やSAJのバッチテストへの受験を通して、いかに技術点を獲得し綺麗に滑ることができるかが、私が今までスキーをする上で目標にしていたことだった。

私が初めて挑戦するクロスカントリースキーとスキージャンプの目標を考えていた時、基礎スキーと競技スキーには二つの明確な違いがあることを認識した。

一つ目は、競技スキーにおいては、フォームや技術、綺麗さよりも、最終的なタイムや距離といった「結果」が求められることである。

そして二つ目に、ライバルがいて競い合わなければならない点である。私が今まで行ってきた基礎スキーでは、検定の合格点に達するために技術を磨く練習をすることが一番重要であり、自分で検定日を指定できたために、自分のペースで目標の級に向けて練習することができた。しかし、ノルディックスキーやスキージャンプのような競技スキーにおいては、試合の日程が決まっている。ライバルたちも全く同じ準備期間を持っていることを意識し、その限られた時間の中でいかに自分を追い込んで練習に打ち込めるか、競争である以上「勝たなければならない」という気持ちを持ち続けることが重要である。今までのようなマイペースな練習ではいけないのだと、引き締まる気持ちを覚えた。

私が今年、悩みに悩んだ末にノルディック複合に挑戦することを決めた時、主将から言われた言葉がある。「4年生になった時、自分がどんな選手になりたいかを想像してみて」主将は私に、今年のシーズンに向けての短期的な目標を立てるだけではなく、最終学年として試合に臨むときに達成したいゴールを見据えることの大切さを教えてくださった。

競技スキーと基礎スキーの違い、主将の言葉を踏まえて、本来なら、この文章において、今シーズンに向けての目標に具体的なタイム、順位を明記すべきだったのかもしれない。しかし、私はまだスキー板を履いた練習ができていない上に、スキージャンプも着地することすらできていない。残り3ヶ月ほどしか練習する期間が残っていないことにかなり焦りを感じているが、まずはローラーにおいて、スケーティング、ダブルポールの練習で正しく筋肉を使ってタイムを更新していくこと、そして雪の上で練習するときにそのコツを生かすこと、ジャンプにおいてはまず着地すること、そして大会の日には大学のスキー部の一員として部に貢献することを、最初の目標にしたい。

この目標を達するために、部活内でのトレーニングだけでなく、家やトレーニングルームでの自主トレも怠らず続けていきたい。そして雪上での練習ができたときに自分の実力を把握し、具体的な数字の目標を設定して合宿を過ごそうと決めた。

最後になったが、私がノルディック複合に挑戦すると決めるまでにかなり悩んだことも踏まえ、この選択をしたことを後悔することがないよう、精一杯の努力を重ねていく。私たちの練習を支えてくださっているOB・OGの方々、監督、コーチへの感謝を忘れず、これからも精進してまいります。

シーズンに向けての課題と目標

ノルディック班 角田 葵

スキー部に入部してから約7か月がたち早朝練習にも慣れてきたと同時に、シーズンも近づいて参りました。

私にとって今シーズンは人生で初めてクロスカントリースキーに触れるため「早く挑戦したいな」という思いと、「しっかりと雪上トレーニングについていけるのだろうか」という不安をどちらも抱えています。前期トレーニングと夏合宿を経て発見した自分の課題と今シーズンの目標について書かせていただきます。

まずは自分の課題についてです。入部当初に比較すれば体力面での成長は感じられますが、他の同期や先輩方に比べるとまだまだ体力、筋力、ローラースキーの技術面で劣っているなと感じます。特にシーズンまでの残り数か月は体力と筋力の向上により一層力を入れていきたいと考えております。

私はノルディック班なのにも関わらず夏合宿では中距離ペース走やクロカン走で設定タイムについていくことができませんでした。夏合宿で感じた情けなさと悔しさを忘れずにより良いシーズンにつなげるためにランニングトレーニングにしっかりと向き合っていきたいと思います。

ローラースキーの練習に取り組み始めてからクロスカントリースキーに必要な要素は持久力だけではなく筋力もより重要であるなと感じました。日々の筋力トレーニングを通して私は腹筋系のメニューや体幹トレーニングが苦手だなと感じているので克服していきたいなと思います。

また、私は前期の陸上トレーニングが終了してから一か月ほど怪我をしてしまい夏合宿に向けてのトレーニングが万全に出来ていませんでした。前期のトレーニングを経て得た体力もその一か月の間でだいぶ落ちてしまっていました。なので、後期は怪我をすることなく、後期陸上トレーニングが終了し雪上トレーニングが始まるまでの一か月間は自主トレーニングをしたいです。

続いて今シーズンの目標について書かせていただきます。

私の今シーズンの目標は目的意識をもって練習に取り組むことです。私は中学時代に卓球部に所属しておりました。今振り返ると当時の私はしっかりと目的意識を持たずに練習に取り組んでいました。練習している際にしっかりと「何の意味があって今この練習に取り組んでいるのか」ということを考えなければ練習を通して得られるものは何もなく時間の無駄だと思います。大学生になった今、中学生時代と同じことは繰り返したくないです。前期のトレーニングではメニューについていくことだけで精一杯でしたが、後期に入ってからスキーをするために必要かつ自分に不足している部分を探すことや「自分は今、何のためにトレーニングをしているのか」ということを考えられるようになりました。雪上トレーニングでもこのことを常に意識して練習に取り組んで参ります。

最後になりますが、陸上トレーニングではメニューが厳しくて何度かくじけそうになる瞬間がありましたが同期や先輩方が全力で練習に取り組まれている姿を見て自分も頑張ろうと思う瞬間が多々ありました。雪上トレーニングでも陸上トレーニングと同様、またはそれ以上に辛い場面もあると思いますが逆境に負けず精一杯取り組み、自分に出すことのできるベストをインカレで発揮したいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

初シーズンに向けて

一般・アルペン班 武田 杏樹

私がスキー部に入部して半年が経ち、来月からは雪上トレーニングが始まろうとしています。半年間の陸上トレーニングでは練習についていくことが精一杯で、時にはついていくことができないこともあり、日々焦りを感じ、自主練の質を高めなければいけないと感じています。

また、後期に入ってシーズンのことを考えさせられる機会も多くなり、競技を経験したことがない私をさらに焦らせています。そんな中で、シーズンに向けてできることは全てやるということをモットーに、シーズンを心待ちにするばかりです。

私は今シーズンからアルペンを始めるため、アルペンというものに対する経験やイメージが全くありません。そのため、シーズンに入ってからは他の人よりも多くの練習をするということを一つ目の目標にしています。

周りの上手な選手の滑りを見て得られるものは全て自分の練習に取り入れる、ということを大切にしたいです。他の選手よりも競技を始めた時期が遅いため、はじめは確実に周りより速く滑ることはできません。そしてそれは私の短所です。

しかし、アルペン初心者ということが良い点として捉えられることもあると思います。それは吸収力です。例えるなら、今の私は乾いたスポンジであるため、コーチや先輩方、同期からのアドバイスを全て、早く吸収することができます。この吸収力と今までの基礎スキーで手に入れた丁寧さ、自分の滑りを分析する力を活かして、より良い、速い滑りを目指していきたいと思います。

二つ目の目標は、怪我をしない・悪化させないということです。私はいままでいくつかのスポーツをしてきましたが、その多くで怪我をしていました。そして現在も足を負傷しています。その怪我をシーズンに持ち越さない、そしてシーズン中に怪我を増やさないようにしたいです。私の足の負傷は完治するものではないため、現在は、どのように動かしたら痛いのか、その痛みを逃がす動きは何なのか、どのようなストレッチやリハビリを行うべきなのかを日々勉強している最中です。その甲斐があるのか、後期に入ってからは痛みが少なくなってきたため、シーズンまでに自分の体と向き合ってコンディションを整え、怪我をしにくい体づくりについて勉強を続けていきます。

初めてのシーズンは精一杯、真剣にスキーというものに向き合っていきます。少しでも立ち止まってしまえば周りに追いつくことは限りなく不可能に近いです。戻れないその時間を有意義に終わらせるために、前に進み続ける時間に置いて行かれないように、そしてサポートしてくださる全ての方への感謝を忘れずに、シーズンまでの残りの時間を過ごしていきます。

マネージャー班 吉田 真里亜

スキー部に入部して6か月が経とうとしています。日々の朝練や初めて参加した夏合宿を通して、私のマネージャーとしての意識は入部当初よりだいぶ変わりました。ここでは、その心境の変化とマネージャーとしての部活での目標を述べようと思います。

私は以前、マネージャーの存在意義について考えたことがあります。マネージャーがいなくても成立している部活がたくさんある中で、私がマネージャーとして部活に参加する意味は何だろう、と思ったからです。そして、プレイヤーを勝利に導く手伝いをすることがマネージャーの役割であり、マネージャーにしかできない仕事である、という結論に至りました。

その仕事の一つが、応援です。スポーツや運動をしていれば、誰にでも一度は辛いと感じる瞬間があるでしょう。そんな時、マネージャーはその気持ちを心から理解することができない代わりに、応援することで選手の気持ちを前向きにすることができる、と私は思っています。

以前監督がおっしゃっていたように、応援することを目的にするのではなく勝たせることを目的とし、それが結果的に選手の勝利につながることを信じ応援する、それがマネージャーならではの応援の仕方なのです。

しかし、今の私にその応援ができていると自信をもって言うことはできません。その意識を確実に行動に移し、遠くにいる選手にも聞こえるような声量で応援を届ける、それがこれからのマネージャーとしての私の目標です。

また、応援以外に重要となるマネージャーの仕事に、記録があります。特にタイムの記録は、プレイヤーが目標を定めたり自分の実力を知る一つの材料となるため、極めて重要な仕事と言えます。私は日々の部活で、プレイヤー一人一人が各々のタイムを正確に把握し、今後の練習につなげられるよう、できる限り細かく記録し、見やすく書き直してからプレイヤーに届けるようにしています。しかし、今でも練習中コールに気を取られてタイムの書き取りができず、正しい記録を届けられないことがあるため、今後はそのような失敗を無くしていきたいと思っています。

スキー部の目標であるインカレ昇格は、マネージャーを含めた部員全員の目標だと思っています。陸トレ期間はその目標に向けた土台作りであり、全員が同じ場所で同じ目標に向かって心を一つにできる期間でもあります。

しかし、そんな陸トレもあと一か月で終了し、プレイヤーたちはいよいよシーズンに突入します。陸トレが終了すると、おそらくマネージャーの仕事はインカレまでありません。雪上でプレイヤーの頑張りを見る機会が少ない分、あと残り一か月間、今述べてきたマネージャーとしての意識や目標を胸に、日々の部活がプレイヤー一人一人にとって実のあるものとなるよう、また、プレイヤーがベストコンディションでシーズンインし、スキーで良い結果を残せるよう、これからもマネージャーとしての仕事、役割を全うしてまいります。